バーテンダーが、どのような経緯で一つのカクテルを作りあげるのか?私なりに工夫(変化)してきたカクテルを紹介します。(※レシピ等はあくまでも現時点での到達点です。)
ベースは現在終売となっている「ビーフィーター47%」に「ノイリープラット」で仕上げますが、ジンは常温で、冷凍ではありません。氷を多めに入れたミキシンググラスに目分量で注ぎ、手早くステアします。香りが立ち上がったところで、昔のカクテルグラス(容量60ml)にすべて注ぎ入れます。(小さなカクテルグラスにギリギリの表面張力まで注ぐのが昭和スタイル?)レモンピールを搾りかけて、ガーニッシュのオリーブは別皿で提供(女性のお客様には懐紙を添えて)します。
(※小さなカクテルグラス=とある今は亡きバーテンダーより)
1・マティーニ
Bar KJレシピ
ドライジン(常温)55ml位
ドライベルモット(常温)10ml位
ステアしてカクテルグラスに注ぎ入れレモンピールを搾る。(オリーブは別皿で提供)
お店で使うレモンは無農薬栽培の固めのものを使用します。その皮を大きめに切っておき、ツイスト(皮のオイル分を搾りだす)で2回搾ります。オリーブは6/25~ 国産(静岡県)の鮮やかな緑色をした種ありのものです。

ジンを常温の状態から仕上げる理由は、「香り立ち上がり方が格段に良くなる」これ一点に尽きます。初めてマティーニを好きになった理由の一つでもあります。「手早く正確に」という絶対的な作業の他、現在お客様が何人いるか?(店舗内の温度)で、氷の解け具合を見ながらの調整になります。この「氷の解け具合」を上手く取り入れる事が肝要になります。このマティーニの手法は銀座方面の「會舘ステア」の流れを継承しているバーテンダーに多いようです。

(※東京會舘エントランス内観)
會舘ステアとは、戦後にGHQに接収され、将校クラブとして営業してた東京會舘でマティーニなどを提供する際、進化してきた手法です。まだ当時の時代に電気冷蔵庫は普及していない(1961年にフリーザー付きの冷凍冷蔵庫が登場、1965年に国内普及率が約50%)ため、ジンは自力(ステア)で冷やすしか方法はありませんでした。このことが、おそらく「マティーニ」が難しいとされる所以の一つと推測されます。後に日本人バーテンダーへこの製法が広く伝わります。彼らが後に全国のホテルや街場のバーへ広めていったとされます。

(※終売のビーフィーター47%&ゴードン47%)
昔(20年以上前)、渋谷のバーテンダーズスクール(N.B.A)に通っていた時の講師(杉山さん)の言葉が忘れられません。「バーテンダーを10年、20年やっていけたらマティーニ、マンハッタン位は目分量で作ってもいいんじゃないかな ...」カクテルの計量方法「目分量」については、未だに賛否はあると思いますが ...

現在、24年目なり ...そのお言葉を実践、現在も「マティーニ」だけは目分量で計量です。
別記事(文体が少し尖ってます。)

